ユスラウメ (ガーデニングと記憶)
懐かしいと思う木や花に出会うことがあります。
実際のものでなくても、雑誌の写真で見ても。
実家に植えられていたびわやグミ。ヒマラヤシーダーやアカシヤの木。
季節になると薫る棕櫚の花。それに紫蘭やグラジオラス。
自分の家にあった草木は目だけでなく、触感や嗅覚までにも残っています。
きっと多くの人にはそうした思い出があるんじゃないかな~。
先日、母と話していてユスラウメの話がでてきました。
以前に何度も聞いていた、祖母が母の誕生日に作ってくれたという庭のユスラウメが入った寒天ゼリーの話。母にはつい昨日のように思い出される宝石のような赤い実なのかな。
そうだ、と思ってちょっと早い母の日のプレゼントに苗を買いました。
引っ越しをしてどんな庭にしようかと考えるとき、ほんの半年前までは、モダンな木ばかりに気持ちが行っていたのですが、最近、少し考えが変わってきました。
母の記憶にある木、私の記憶にある木、父の記憶にあっただろう木、
そして、こどもの思い出に残る木を植えられたら、
きっと「うち」の庭ができるんだろうなと思っています。